よくわかるコラム

コロナ対策融資は借りるな!

  • 事業再生コラム
2020.06.24

 

「コロナ緊急対策融資は、借りてはいけません!」

 

 

1 新型コロナウィルス感染症対策融資

 

新型コロナウィルス感染症対策により

売上げが大幅に減った事業主に向けに、

コロナ緊急対策融資が出ています。

 

家賃が払えない、

従業員の給与が払えない、

銀行の返済ができない、などなど、

 

融資がなければ潰れかねない状況であることは言うまでもありません。

 

そうした事業者を救済するために実施されたのが、

緊急対策融資です。

 

各地の信用保証協会による特別保証と、

政府系の日本政策金融公庫による特別貸付です。

 

 

その融資で何とか倒産せずに踏みとどまっている、

 

そんな中小の事業者も多いかと思います。

 

 

2 コロナ対策融資を借りてはいけない理由とは?

 

ですが、多くの中小企業は、

 

今回のようなコロナ緊急対策融資は、

 

「借りるべきではなかった」

 

と言わざるを得ません。

 

 

その理由は・・・

 

 

返済できないからです。



 

すべての事業者が不適切と言っているわけではありません。

きちんと稼いでいて、融資を借りても返していける企業も少なくありません。

 

ですが、中小企業の多くは、返済していくことができないのです。

 

 

「借りなければ潰れていたから仕方がないじゃないか」

 

その気持ちも分かります。

 

私は、日頃から事業再生に取り組んでいます。

依頼を受けた顧客企業が潰れないようにするために

死にものぐるいで、あやゆる手段を使って、

何とかしています。

ですから、経営者の気持ちは、よ〜く分かります。

 

 

しかし、他方で、返すあてのない借金を背負ってしまった。

長い間、苦しむの姿も目の辺りにしてきました。

 

この先、何十年もの間、借金を抱えたまま、

事業を続けるのも、これまたとても辛いことです。

 

 

 

3 本来の企業支援は・・・

 

財政や政治的な事情があるので一概には言えませんが、

 

中小企業の支援としては、新型コロナウイルス感染症対策による営業自粛の補償は、

 

融資ではなく、

 

返済の不要な補助金・助成金で行うべきでした。

 

コロナウイルス感染症対策融資は、

確かに低利、条件によっては実質無利息になります。

さらに、元本返済の据置もしてもらえることがあります。

 

これだと当面の間、返済0円です。

 

これなら当面は何とかなります。

 

 

ですが、問題なのは・・・・元本です。

 

あくまで融資ですので、

 

いずれ、元本は返さなければいけません。

 

そこが問題です。

 

 

4 利息と元本は大きく違う?

 

利息の支払いと元本の返済は、通常は合算して支払います。

 

預金口座から自動引落になるので、金額の区別がされません。

 

経営者の方でさえ、その違いをあまり意識されていまないと思います。

 

 

ですが、財務上、利息と元本は全く違います。

 

大きく違います。

 

 

どういうことでしょうか?

 

利息は、銀行にとって儲け(利益)になります。

 

ですから、利息を払う方からすれば、それは経費です。

 

会計上、利息の支払いは「営業外費用」として計上されます。

 

その分は税金がかかりません。

 

 

では、元本はどうでしょうか?

 

元本はもともと銀行のお金です。

 

銀行にとっては、返してもらっても儲けになりません。

 

返す側にとっても、借りたものを返すだけなので、経費になりません。

 

 

会計上、元本は、「利益」から返さなければならないのです。

 

 

5 利益がなければ、元本は払えない

 

「利益」で元本を払うということは、

 

「利益」がなければ、元本は払えないということです。

 

 

営業赤字だったら、元本の返済はできません。

 

営業黒字でも、経常赤字だったら、やはり元本の返済はできません。

 

 

実際には、このような損益計算書のように、支出がきちんと整理してあるわけではありません。

 

売上(収入)の入金、経費の支払い、銀行の返済等は、

損益計算書の順番どおりに発生するものでありません。

 

経費を払う終わる前に、銀行の返済を先にしてしまうこともあります。

 

そうなると、本来払うえはずの経費が払えなくなります。

 

実際の資金繰りでは、無理して元本の返済もできてしまいますが、

 

財務上、赤字でしたら、

 

元本の返済資金はない。

返済できない。

 

これが現実です。

 

 

6 もともと赤字だったら・・・

 

新型コロナウイルス感染症対策で営業を自粛していた店舗や企業は、当然現状では利益は出せません。

 

将来的に新型コロナウイルス感染症が治まって、

経済活動がかつてのように戻れば、

自社の売上も、もとの水準に戻るかもしれません。

 

ですが、新型コロナウイルス感染症が広がる前に、

すでに営業赤字または経常赤字でしたら、

 

やはり元本を返済することができません。

 

そのような中小企業は少なくありません。

 

 

もしかすると、新型コロナウイルス感染症が治まっても、

経済活動はもとの水準まで戻らないかもしれません。

 

そうなると、売上がもとの水準に戻らない可能性もあるわけです。

 

コロナの影響が出る前は黒字であっても、

 

今後、黒字に戻れるかどうかも分かりません。

 

 

7 返済の目処が立たない借金の解消法・対処法?

 

このような状況のなかで、返済の目処が立たない借金を抱えてしまったら、

どうしたらいいでしょうか?

 

この点については、次回以降のブログでお教えいたします。

 

また、このテーマでWebセミナーを開催することになりました。

こちらでも借金の解消法をお話していきます。

 

2020年6月25日 弁護士 大竹夏夫

 

 

【 お知らせ 】

Webセミナーを緊急開催することになりました。

Webセミナー「コロナ融資は借りるな!」

7月2日(木)19時00分〜20時00分

詳細はこちらです。

https://akaruitousan.com/blog/seminar20200702/

 

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