よくわかるコラム

飲食店や個人店・店舗の廃業や引き継ぎや譲渡

  • 事業再生コラム
2017.07.19


(投稿日:2017.7.19 更新日:2024.5.13)

1 今日のテーマは、倒産する会社が営業していた店舗を別の会社や個人に引き継ぐ方法です。
2 店舗賃貸借では、解約申入れは3〜6か月前にしないといけません
3 例えば、床面積坪20坪、家賃月額60万円の飲食店を閉店する場合
4 閉店するだけでも、たくさんの費用がかかるのです
5 さらに、譲渡するにあたって、店舗賃貸借契約の賃借人の地位を引き継ぐ必要があります
6 この方法を利用すると、元の会社の社長さんがそのまま事業を継続することも可能です

 

●閉店には多額の費用がかかる!

倒産(破産)する会社が営業していた店舗は、閉店するのが原則です。

閉店といっても簡単ではありません。

多額の費用もかかります。

店舗賃貸借では、解約申入れは3〜6か月前にしないといけません

逆に、それより早く退店するには、その期間分の家賃も払わないといけません。

さらに費用がかかるのが原状回復工事。
業態にもよりますが、内装設備などを撤去したり、廃棄するのに多額の費用がかかります。

例えば、床面積坪20坪、家賃月額60万円の飲食店を閉店する場合

原状回復工事費用・廃棄処分費用は200万円程、
解約申入れしてから6か月間の家賃が必要となり、360万円
そのほかにも、いろいろ雑費がかかります。

閉店するだけでも、たくさんの費用がかかるのです

 

●店舗の引継ぎ

そこで、今まで営業していた店舗は、閉店せずに、
別の会社や個人に引き継ぎことが考えられます。

そうすると、閉店費用がかからなくなります。

それどころか、通常であれば、店舗の譲渡代金をもらえます。

譲渡代金がもらえたら、会社の事務処理や債権者への配当にもつながります。

ただ、店舗の譲渡は、そう簡単ではありません。

まず、業態にもよりますが、買主が現れるかどうかです。

引き受け手がいない。見向きもしない。

という店舗のほうが多いと思います。

●大家の同意が必要です

さらに、譲渡するにあたって、店舗賃貸借契約の賃借人の地位を引き継ぐ必要があります。

これには大家さんの同意が必要です。

大家さんの同意なしに店舗を譲渡することはできません。
買主と大家さんとの間で改めて賃貸借契約を締結することになります。

もっとも、居住用や事務所用と違って、店舗の賃貸借では、
店舗の譲渡も多く行われるため、大家さんも同意してくれることが多いと言えます。

倒産するような会社は家賃を滞納していることもあるので、
そういうときは、大家さんとしても、
新しいテナント(賃借人)に替わってくれたほうがいいという事情もあります。

 

●家賃の延滞がある場合

大家さんの同意が得られれば、譲渡は可能になりますが、
お金の精算には注意が必要です。

まず、大家さんに預けている保証金や敷金。
これは売主の資産であり、これも店舗と一緒に買主に引継ぐので、
買主は、その金額に相当するお金を売主に払わないと行けません。

これまで借りていた会社(売主)が家賃を延滞していた場合は、
その精算について大家さんと協議することになります。

 

精算方法はいくつかあります。

一番自然なのでは、保証金・敷金を未払い家賃に充ててもらう方法です。

これをすると、保証金・敷金が減ってしまいますので、
その減った分については、買主のほうが改めて大家さんに預けないといけません。

そのほか、店舗の営業に行政官庁の許認可が必要なときは、
買主のほうでその手続をしないといけません。

簡単に許認可がとれない業種ですと、店舗の譲渡は事実上困難になります。
同業他社であれば、すでに許認可をもっているかもしれません。

今まで扱ってきた店舗の経験を踏まえると、
飲食店については、保健所に届け出ればよいので、問題はないでしょう。
理髪店も同様です。

難しいのは、大人向けの飲食店(クラブ、キャバクラなど)です。

風営法(風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律)に基づく営業許可が必要になり、審査が厳しく、難しいところです。

店舗の譲渡は、全く関係のない第三者にすることもありますが、
身内や関係者に譲渡することも少なくありません。

この方法を利用すると、元の会社の社長さんがそのまま事業を継続することも可能です。

 

●店舗の譲渡は価値がある。

会社は整理してなくなるけれども、事業は継続する。

それは決して悪いことではありません。

もしろ、良いことです。

利益を生み出す事業は、社会にとっても価値あるものなのです。

お客様に利益を提供していますし、雇用を生み出せば、それだけでも大きな価値です。

ただ、身内の間で不公正に店舗を譲渡することはいけません。

きちんと法律の手続にのっとって、公正に処理しなければなりません。

このあたりは、専門家による判断が必要になりますので、

是非ご相談ください。

相談予約はこちら

https://bbamboo.jp/lp/soudanyoyaku/

 

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